正解のない車両リニューアルを担当

本社の車両課で、車両の機器更新工事やリニューアル工事を行っています。日常的な検査・修繕は車両センターで行われ、私が担当するのは、座席や塗装の変更といった、大がかりな仕様変更が中心です。その仕様の検討や工事の発注、工程管理などが私の仕事です。設計の仕事には正解がなく、「ここまで考えればOK」という終わりもありません。今、吊革のリニューアルを担当していますが、調べてみると高さに決まりもセオリーもなく、各社各車両でバラバラなのです。学術論文まで読み込んで、自分なりの答えを探しています。一人で完結する仕事でなく、社内外の多くの人と議論し、協力し合って形にする。そこに面白さを感じています。

車両センター初の女性社員として、
悪戦苦闘

入社初年度の夏から約2年間、私は車両センターで整備を担当していました。パンタグラフの整備担当でしたが、私は元々腕力がなく、ネジを緩めるのもひと苦労。車両センターにとっても初の女性社員で、仕事に慣れるのも大変でした。なのに、異動して3ヶ月目に「一人でやってみる?」と言われ、一人で整備を行い、最後に上司に確認してもらうことになったのです。一人だと、チェックや判断も自分でやらなければなりません。装置を分解して、大量の部品を洗い、ペンキを塗り、消耗品は交換して、組み立て直します。「抜けている部品、ないよね?」と、最後までドキドキでした。苦労しましたが、現場で手を動かして実際の設備に触れる経験は、今につながる財産となっています。

これまでにない車両で、
ブランドアップを目指す

より魅力的な沿線・鉄道づくりのために、車両担当としては、さらに快適にご乗車いただける車両を形にしたいと思います。現在相鉄グループでは、「デザインブランドアッププロジェクト」に取り組んでいます。ヨコハマネイビーブルーの20000系も、その一貫で誕生した車両で、2018年度のグッドデザイン賞を受賞しました。このプロジェクトは車両だけでなく、先の吊革や座席、さらに駅舎やホームなど設備全般のリニューアルと、相鉄ブランドのイメージアップを目指しています。私はリニューアルを担当して間がないため、まだ成果を出せていませんが、外部のデザイナーさんやメーカーさんと協議を重ね、夢を見ながら、これまでにない車両作りを進めています。

自ら動き、発信する人に
ぴったりの会社です

当社は、異動が多いです。私も駅係員から整備、そして車両課と、まるで転職したかのように違った仕事をしています。数年ごとに環境が変わるので、幅広い経験ができます。車両課は仕事範囲が広く、自分で動かないと何も進みません。会社も大きな転換期にあり、「これをやりましょう!」と自ら発信できる人はぴったりだと思います。次の100年に向けて、一緒に相模鉄道を前進させましょう。

※インタビュー内容は取材時のものです

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